09月≪ 2017年10月 ≫11月

12345678910111213141516171819202122232425262728293031
--.--/--(--)

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--:--  |  スポンサー広告  |  EDIT  |  Top↑
2006.06/15(Thu)

深い心理サスペンス●インソムニア

眠れない理由は、白夜のせいか。
それとも・・・。

Insomnia.jpg
『Insomnia』

24時間、太陽が沈まないアラスカの町で、少女が殺されゴミ箱に捨てられる事件が発生。
犯人を追うベテラン警部のウィルは、犯人を追う濃霧の中で、
相棒の刑事を誤射して死なせてしまいます。

犯人に撃たれた事になり、罪悪感は感じつつも、真相は言えません。
しかし、ウィルが誤射した事を知る、犯人のフィンチから、
真相を黙っている事を条件に、取引を持ちかけられ・・・。

主演、アル・パチーノ、ロビン・ウィリアムズ、ヒラリースワンク。

【More・・・】

パッと見は地味な作品ですが、心理サスペンスとしては、中々の秀作です。

最初は白夜のせいで眠れなかった筈なのに、今、眠れないのは本当に白夜のせいなのか。
それとも良心なのか。
基本的にウィルの心の葛藤を追っていく映画です。

この映画の主要登場人物である、犯人のフィンチと女刑事のエリーは、
実は両方とも、主人公の心を表しています。

フィンチとの絡みは、自分が犯した罪に対する自己中心的な解釈に対して。
エリーとの絡みは、自分の正義感や良心に対する揺れだと思います。

エリーがウィルに色々指導を受けているシーンが、
改めてウィルが、自分の正義感や良心を問う切っ掛けになっていた訳です。

一番顕著に表れていたのは、エリーが一度提出した同僚の射殺調査資料を、
確認のサインを書かないで再調査させたシーンです。
その前のシーンで、フィンチとの取引に応じているので、
エリーに何の疑問も抱かせずに調査終了の確認サインを書けば良かったのに、
再調査をさせたのはどういう心境からなのか。

ラスト近く、フィンチと録音テープのやり取りが終わって、
バーに戻ったウィルがエリーから9ミリの薬きょうを見せられた時に、
終わったと席を立ったのは、心境がどう変わっていたのか。

正義でもなく悪でもなく、
その間を、眠れない(インソムニア)夢遊病者のようにさ迷っているウィルに意味があり、
正義と悪の狭間で苦しんで、ラストの死ぬ間際の台詞に繋がるのだと思います。

後半で、ホテルのメイドが「この部屋、暗いわよ?」みたいなこと言って、
電気つけると、不自然なほど眩しいというシーンがあります。

このシーンは、正義に対するウィルの心理を表しています。
自分で良いと思って行動していたのに、強烈な光を目にした時、
正義に対して、目をくらませる存在になっている事に気づく。

そこで光をつけた女性に、審判を仰ぐように事の次第を述べるのですが、
女性は、アルが求める神でもなく、正義でもないから答えらません。
ただ、自分が正しいと思って進んできたのなら信じるしかないと言われて、
フィンチと取引をしている自分が、自分の信念と外れている事に気付かされて、
フィンチとの対決に向かって行きます。

この映画のモチーフは、小説「罪と罰」に近い、普遍的な物だと思います。
食を得る為に犯した殺人は、自分の中で正当化できたのに、
その殺人を目撃した人を殺した事は正当化できずに苦悩する。

・・・そのままですね(笑)

猟奇殺人物と思い込んで見たら、肩透かしだと思いますが、深い心理サスペンスと思えば、
文句なしに良い作品だと思います。

関連記事

テーマ : 考えさせられた映画 - ジャンル : 映画

23:44  |  『 ア 』 映画  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

コメントを投稿する

URL
コメント
パスワード  編集・削除するのに必要
非公開  管理者だけにコメントを表示
 

この記事のトラックバックURL

この記事へのトラックバック

 | BLOGTOP | 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。